プライムサービス ブログ blog

ビス 「歴史」

LGSを使う内装業にとって欠かせないものの一つにビスがありますが、その起源はどこになるのでしょうか。

釘に似ていますが、釘自体はビスに比べると単純な構造のため、遅くとも1500年代より前には西洋、日本ともにあったようです。

ビスと釘の違いについておさらいしておくと、溝があるかないかが、大きな違いです。

その溝を正確に刻む必要があるビスを大量に製造できるようになるのは、産業革命を待たなければなりませんでした。そこを基準に考えると2000年以上前にネジの起源があるようです。

最初にねじを作っていたのはローマ人のようです。その当時は、まだ職人の手作りによる加工だったため、ねじ山も不正確で、寸法も職人によってさまざまであり、当然互換性はありませんでした。

このような状況は16世紀まで続きます。ねじの製造に大きな変化が起きたのはフランスの数学者の登場でした。

ねじ切り旋盤というものを発明した宮中数学者ジャックベンソンですが、普及させるにはまだ時が必要でした。

ジャックベンソンに生み出されたねじ切り旋盤を実用化し、普及させたのはイギリス人のヘンリー・モーズリーです。

1800年ごろから同じサイズのねじを大量生産することが可能となり、ねじの標準化が進んでいきます。

日本で最初にねじが作られたのは火縄銃を複製する際に、刀鍛冶が作っためねじが最初といわれているようです。

この時代からリバースエンジニアリングが行われていたようですが、現物があったとはいえ、一年ほどで火縄銃の複製に成功したのは大変だったはずです。

ねじ切り旋盤はおろか、金属加工用具も十分になかった時代のようですので、なおさら大変だったと思います。

その後数百年を経て、明治維新のころから本格的に製造が始まっていったようです。

フランス人の協力のもと製造に着手した名残としてフランス語でねじを意味するVisとも呼ばれます。

戦後になって、日本ではJIS規格が制定され、国際的にはISOによって規格が統一されていきました。

最後に、ねじは経年によって必ず緩むものとされていましたが、現在では緩むことのないねじが開発されています。

L/Rネジというそうです、興味のある方は調べてみてください。NASAの実験でも耐久試験をクリアしただけでなく、耐久度を調べる機械のほうが最終的に壊れたという逸話もあるそうなので、本当に緩まないのかもしれません。

2022.1.24 m&g